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※本記事は一般的な仕組みの解説であり、投資判断を助言・推奨するものではありません(特定の通貨ペアの売買や、相場の予測はしません)。FXにはリスクがあり、取引は自己責任・余裕資金の範囲で行ってください。
FXの取引画面に並んでいる「USD/JPY」「EUR/JPY」といった表示は、通貨ペア(つうかペア)と呼ばれます。先に結論を言うと、通貨ペアとは「2つの通貨を交換するときの組み合わせ」のこと。そして左側の通貨を、右側の通貨で買ったり売ったりしている——ここさえ押さえれば、あとに出てくる用語はすべて枝葉です。
この記事では、まどか先生とはじめ君の会話をとおして、通貨ペアの読み方・種類(クロス円とドルストレート)・ペアごとに違う4つのこと・見るときの観点までを、順番に整理します。なお、特定の通貨ペアをすすめたり、この先の相場を予測したりはしません。
この記事で分かること
- 通貨ペアの意味と、「USD/JPY」の左右の読み方
- 「ドル円を買う」で、実際に何が起きているのか
- クロス円・ドルストレートという分け方
- 通貨ペアによって変わる4つのこと(コスト・金利差・時間帯・情報量)
- 初心者がつまずきやすい3つの勘違い
通貨ペアとは?「2つの通貨の組み合わせ」のこと
FXは「外国為替証拠金取引」という名前のとおり、通貨と通貨を交換する取引です。1つの通貨だけでは値段が決まらないため、いつも2つの通貨をセットにして表示します。これが通貨ペアです。FXそのもののしくみは FXとは何?初心者が押さえるべき基礎知識 でも解説しています。
「USD/JPY」の読み方――左と右で役割が違う
| 位置 | 呼び名 | 役割 | USD/JPY の場合 |
|---|---|---|---|
| 左 | 基軸通貨(きじくつうか) ※「基準通貨」「ベース通貨」と呼ぶ会社もあります |
売り買いの対象になる通貨。「1つぶん」を数える通貨 | 米ドル(USD) |
| 右 | 決済通貨(けっさいつうか) ※「クオート通貨」と呼ぶ会社もあります |
値段を表すための通貨 | 日本円(JPY) |
| レート | 為替レート | 「左の通貨1つが、右の通貨でいくらか」 | 1米ドルが何円か |
通貨は3文字のアルファベット(通貨コード)で表されます。取引画面でよく見かけるものを並べておきます。
| コード | 通貨 | 国・地域 |
|---|---|---|
| USD | 米ドル | アメリカ |
| JPY | 日本円 | 日本 |
| EUR | ユーロ | 欧州(ユーロ圏) |
| GBP | 英ポンド | イギリス |
| AUD | 豪ドル | オーストラリア |
| NZD | ニュージーランドドル | ニュージーランド |
| CAD | カナダドル | カナダ |
| CHF | スイスフラン | スイス |
「ドル円を買う」=ドルを買って、同時に円を売っている
| 注文 | 実際に起きていること | 利益の形になるのは |
|---|---|---|
| USD/JPY を買う | 米ドルを買い、日本円を売る | レートの数字が大きくなった状態で決済したとき |
| USD/JPY を売る | 米ドルを売り、日本円を買う | レートの数字が小さくなった状態で決済したとき |
円安・円高と、通貨ペアの向きの関係
| USD/JPY の表示 | 意味 | 円から見ると |
|---|---|---|
| 数字が大きい状態(例:1ドル=150円) | 1ドルと交換するのに円がたくさん必要 | 円安(円の価値が相対的に低い) |
| 数字が小さい状態(例:1ドル=100円) | 1ドルと交換するのに円が少なくて済む | 円高(円の価値が相対的に高い) |
ポイントは、為替レートがつねに「2つの通貨の力くらべ」だということです。片方が強くなれば、もう片方は相対的に弱くなります。「円が安い・高い」という言い方も、あくまで相手の通貨と比べての話です。ドルに対しては円が弱く、別の通貨に対しては円が強い、ということも起こり得ます。
通貨ペアの種類は、大きく3つのグループ
| グループ | どんな組み合わせ | 例 |
|---|---|---|
| ドルストレート | 米ドルを含むペア | USD/JPY(ドル円)、EUR/USD(ユーロドル)、GBP/USD(ポンドドル) |
| クロス円 | 米ドル以外の通貨と、日本円のペア | EUR/JPY(ユーロ円)、GBP/JPY(ポンド円)、AUD/JPY(豪ドル円) |
| その他のクロス通貨 | 米ドルも円も含まないペア | EUR/GBP(ユーロポンド)、AUD/NZD など |
クロス円は「かけ算」でできている
EUR/JPY(ユーロ円) ≒ EUR/USD(ユーロドル) × USD/JPY(ドル円)
仮に「1ユーロ=1.10ドル」「1ドル=150円」だとすると、1.10 × 150 = 165 で「1ユーロ=165円」。※説明のための仮の数字です
この3グループの分け方は、単なる名前の整理ではありません。「そのペアが、どの国のニュースの影響を受けやすいか」を見分ける手がかりになります。ドル円ならアメリカと日本、ユーロ円ならユーロ圏と日本、そこに米ドルの事情も加わる——という具合です。どのニュースを追えばよいかが決まると、情報の集め方がぐっと楽になります。
メジャー通貨とマイナー通貨
もうひとつ、取引される量(流動性)による分け方もあります。取引量が多い通貨は「メジャー通貨」、少ない通貨は「マイナー通貨」や「新興国通貨」と呼ばれることがあります。
| 分類 | 一般的に言われる特徴 | 注意しておきたい点 |
|---|---|---|
| メジャー通貨 (米ドル・ユーロ・円 など) |
取引量が多く、コスト(スプレッド)が狭い傾向。ニュースや解説も集めやすい | 取引量が多くても、値動きが小さいという意味ではない |
| マイナー通貨・新興国通貨 | 政策金利が高めに設定されている国もある。取引量は相対的に少なめ | スプレッドが広めだったり、値動きが荒くなりやすいと言われる |
通貨ペアによって変わる、4つのこと
| 変わるもの | 内容 |
|---|---|
| ①コスト(スプレッド) | 買値と売値の差は通貨ペアごとに違う。取引量が多いペアほど狭い傾向と言われる |
| ②スワップポイント | 2国間の金利差から生まれる。ペアと売買の方向によってはマイナスになることもある |
| ③よく動く時間帯 | 円が絡むペアは日本時間、ユーロやポンドが絡むペアは欧州時間に活発になりやすいと言われる |
| ④集められる情報の量 | 日本語のニュースや経済指標の解説が多い通貨と、少ない通貨がある |
それぞれ、くわしくは FXスプレッドの仕組みや取引への影響を解説/FXのスワップポイントとは?仕組みから活用法まで/FXの取引時間を徹底解説|各市場の特徴/経済指標とは?FX取引における重要性や指標の種類 で解説しています。どの時間帯に注意したいかという視点は FX初心者必見!やってはいけない時間帯 も参考になります。
通貨ペアを見るときの5つの観点
- ①画面を見られる時間帯と合っているか:動きやすいと言われる時間に、自分が席にいられるか。とても現実的な相性です。
- ②情報が手に入るか:ニュースや経済指標の解説が日本語で読める通貨は、状況を理解しやすくなります。
- ③コスト(スプレッド)の水準:取引のたびにかかるものなので、回数が増えるほど効いてきます。
- ④値動きの大きさと、資金とのバランス:値動きが大きいペアは、同じ数量でも損益の振れ幅が大きくなります。FXのレバレッジとは?メリット・デメリット・リスク もあわせて確認しておきたいところです。
- ⑤最初から数を増やしすぎない:同時にいくつも見ると、どれがどう動いたのか分からなくなりがちです。
初心者がつまずきやすい3つの勘違い
①円安と円高の向きを、逆に覚えてしまう
いちばん多い勘ちがいです。「1ドル=◯円」の◯が大きい状態=円がたくさん必要=円安、と結びつけて覚えると混乱しにくくなります。ニュースの表現と、取引画面の数字は、かならずしも同じ向きに見えないという点に注意しておきたいところです。
②クロス円は米ドルと関係ない、と思ってしまう
ユーロ円やポンド円といったクロス円は、名前に米ドルが出てきません。ただし前述のとおり、レートの成り立ちとしては米ドルを経由していると説明されます。「ユーロのニュースだけ見ていれば十分」とは考えにくい、というのがポイントです。
③どのペアでも「1万通貨」なら同じ金額が動くと思ってしまう
たとえば、円が右側にあるペア(クロス円やドル円)と、そうでないペアでは、レートの小数点の刻み方が異なります。同じ「1pips動いた」でも、円に直したときの金額が変わるということです。取引を始める前に、扱おうとしているペアの数量と損益の関係を、少額で確かめておくと落ち着いて進められます。
通貨ペアについて、よくある質問
通貨ペアは、あとから変えられますか?
変えられます。口座を開いたあとでも、その会社が扱っている通貨ペアの中から自由に選ぶのが一般的です。ひとつに固定しなければいけない、というルールはありません。
いくつまで同時に持てますか?
資金と証拠金の範囲であれば複数持てますが、注意点があります。たとえば円が右側にあるペアをいくつも同じ方向で持つと、「円に対する取引」に偏ることになり、思っていたより値動きの影響が重なることがあります。分散したつもりで分散になっていない、という状態は避けたいところです。
なぜ「ドル/円」という順番なのですか?
通貨ペアの並び順は、国際的な慣習でおおむね決まっていると言われます。どちらを左に置くかで「1つぶんを数える通貨」が変わるため、表記の順番そのものに意味があります。日本では「ドル円」「ユーロ円」のように略して呼ぶことが多いです。
通貨ペアの数が多い口座のほうが良いのですか?
数が多いほど良い、とは限りません。実際に見るペアが数種類であれば、その数種類を扱っていれば足ります。数よりも、取引ツールの見やすさやコスト、サポート体制など、実際に使う部分を確認するほうが現実的です。くわしくは おすすめのFX口座と選び方のポイント を参考にしてください。
通貨ペアは、いくつ覚えればよいですか?
覚えるべき数が決まっているわけではありません。ただ、読み方のルール(左が売り買いの対象、右が値段を表す通貨)はすべての通貨ペアに共通なので、1つ理解すれば残りは応用です。まずは自分が見る予定のペアについて、コスト・スワップポイント・動きやすい時間帯の3点を調べてみると、実感をともなって覚えられます。
通貨ペアの名前を、日本語で呼んでも通じますか?
通じます。「USD/JPY=ドル円」「EUR/JPY=ユーロ円」「GBP/JPY=ポンド円」のように、日本では日本語の通称で呼ぶのが一般的です。取引画面ではアルファベット表記になっていることが多いので、両方を結びつけて覚えておくと迷いません。
まとめ
通貨ペアとは、2つの通貨を交換するときの組み合わせのことでした。読み方のルールは1つだけで、左が売り買いの対象、右が値段を表す“ものさし”。「ドル円を買う」とは、米ドルを買って日本円を売ることであり、買いと売りはつねに同時に起きています。
分類としては、米ドルを含むドルストレート、米ドル以外の通貨と円のクロス円、そのどちらでもないクロス通貨の3グループ。そして通貨ペアが変われば、コスト・スワップポイント・よく動く時間帯・集められる情報の量が変わります。どのペアを選ぶかに唯一の正解はないため、この記事では観点だけを整理しました。仕組みを知ったうえで、無理のない範囲で判断していきましょう(相場の予測はしません。取引は自己責任・余裕資金の範囲で)。
「通貨ペアの意味は分かった、次は実際の画面をさわってみたい」という人は、まず環境づくりから。おすすめのFX口座と選び方のポイント をのぞいてみてください。
※本記事は一般的な情報提供であり、特定の投資判断・売買を推奨するものではありません。投資は自己責任で、余裕資金の範囲で行ってください。制度や各社のサービス内容は変更される場合があるため、最新の情報は金融庁や日本証券業協会などの公的機関、および各FX会社の公式サイトでご確認ください。
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